Amazonプライム・ビデオで鑑賞した作品記録です!
『月に囚われた男』
宇宙で孤独に採掘作業をする男の話
本日もネタバレ少なめにお話します^^
『月に囚われた男』 あらすじ
宇宙飛行士のサム・ベルは、
燃料生産会社ルナ産業との3年契約で、
その間エネルギー源を採掘し、地球へ送るという仕事をするため、
月へたった独り派遣される。
以来、彼は人工知能を搭載したAIの ガーティと共に、
月面での作業・生活の日々を送り、
妻テスから定期的に送られてくるビデオレターを観ながら、
毎日襲いかかってくる孤独感とも格闘していた。
だが、その苦しい任期もあと残り2週間となった時、
作業中に事故を起こしてしまう。
やがて、基地内の診療室で彼は目覚めたのだがーー。
3年間、月でたった一人。
孤独と戦う作業員の身に起きるSFミステリー作品。
監督はダンカン・ジョーンズ監督。
同監督の作品を昨日観たのがきっかけで、
そのまま勢いで観ちゃいましたw
主演はサム・ロックウェル。
個人的に、彼のキレる演技が好きです。
この作品は彼の演技に全てが懸かっているような作品ですが、
見事にやりきっています!
また、AIロボット ガーティーの声は、
ケビン・スペイシーが、声のみの出演。
愛嬌のあるキャラクターで、孤独を癒す存在です。
脚本と主役の演技で勝負した作品!
月を舞台にした、サスペンス映画です。
変な例え方かもしれないけど、
『世にも奇妙な物語』の当たり回っぽいジャンルw
未来的なSFではなく、
ロボットもアームがついていて
天井からつられているような感じ。
月面基地の感じもリアルです。
孤独で3年もいたらおかしくなってしまいそうな環境を、
あくまでも現実的に描いています。
確かに一人でいる時に、いないはずの人影を感じたり、
一回怖くなってしまうと、
ずっと不安になってしまう状況ってありますよね。
この主人公は、ミニチュア作ったり、
AIとしゃべったり、独り言で対応します。
怖くなったときの自分と一緒だ・・・w
幻覚(?)などを見始めた主人公が、
あるアクシデントから目覚めた後からは、
普段の月面基地へ違和感を感じ始めて、
物語の本題へ移っていきます・・・
もう、あることが分かると、
後半ものすごくゾッときますよ!
それからはずっと
「これは切ないなぁ;;」
と言いながら観てました・・・
サム・ロックウェルの熱演と、
監督・脚本の見事さがダイレクトに感じられる、
力のある映画でした。
まめちしき:低予算で製作された映画
実はこの映画について調べていたところ、
低予算で作られたことでも話題になったそう。
500万ドル(約 5億4千万円)で作られたそうです!
最近の有名な海外ドラマの1話分の制作費と同じくらいですね・・・
登場人物を少なくし、
CGを極力使わずに、セットやミニチュア模型で撮影したそう。
でも、この映画に予算をかけてない感じは、
観ていて全く分かりませんでした。
普通の映画ならともかく、SFですからね!
「制作費100億円の大作!」とか謳いがちなジャンルを、
この制作費で撮影してしまうのも驚きですね。
しかも、わずか33日間で撮影したそうです・・・
もう、とんでもない作品だなあ・・・w
まとめ!
中盤の「まさか・・・」からずっと切ないSF作品!
90分台の映画と思えない重厚さです。
主人公は、できるだけ陽気に振舞っているんだけど、
作品全体になにか悲しげな雰囲気が漂っていて、
宇宙の殺風景さと機械の無機質さが、
それを引き立てています。
その舞台で淡々と話が進んでいき、
主人公に、切ない現実がぶつかってきます。
見ている自分も、全てを知るのが怖くなってくるくらい、
気持ちをずっと持って行かれました^^;
シーンや設定に一切無駄がなく、
演技・監督・脚本がしっかりしている、
骨太な作品でした!